週末、久しぶりにNetflixドラマをイッキ見したわー。
おかげで偏頭痛が起きてしまった週末翻訳家です。
何をそんなに夢中になってイッキ見したかと言いますと、
Freud | Official Trailer | Netflix
フロイトー若き天才と殺人鬼ーです。
19世紀のウィーンで名を上げようと野望を抱く若きジークムント・フロイトは、霊媒師や警備隊員と出会い凄惨な事件に関わるうちに、人間の闇に引き込まれていく。
出演:ローベルト・フィンスター、エラ・ルンプフ、ゲオルク・フリードリヒ
原作・制作:マーヴィン・クレン、ベンジャミン・ヘスラー、シュテファン・ブルナー
2020年3月に公開されたばかりのホヤホヤ。
オーストリアのドラマは観たことなかったけど、なかなかいいですなあ。
主人公は若き精神科医ジークムント・フロイト。
のちに精神分析学を創始する有名な人ですが、ドラマでは未だ医学会からは認められず、恋人マルタとの結婚も許してもらえない鳴かず飛ばずの精神科医です。
なので最初から、すんごい暗い目をして登場します。
そんなフロイト先生がひょんなことから巻き込まれていくのは、ハンガリー人の伯爵夫婦による、催眠を使った帝国転覆計画と復讐劇。
夜な夜なあやしげな交霊会を開き、集まった人々の中からターゲットである支配階級の若い男性を選び、霊媒師役のフルールを使って術中に陥れます。
彼らは催眠によって、伯爵夫妻の復讐計画の道具と変えられていきます。
Xデーは、皇帝が開く舞踏会の夜。
着々と準備が進む中、伯爵夫妻の思いもよらぬことが起こります。
元来持っていた異常性により、制御不能となり残忍な殺人を犯す者が出現しはじめたのです。
彼らの犯した異常な殺人が事件として捜査対象となり、医師であるフロイトや後述する警備隊員キスらがこの復讐劇に巻き込まれていきます。
人間の欲望の描かれ方がとても気持ち悪いし、殺人はグロいです。
血液は大量に出てくるし、ぶっかけられるし浴びるし、ヒロインは泡ふくし、いろいろ生々しい描写が多く、その場の集気も漂ってきそうです。
ストーリーの中で重要な情報がちょいちょい幻覚という形で提示されるんですが、いろんな人が幻覚見ちゃうので何がなんだかわからないくなることも。
なにせ主人公のフロイト先生が、コカインを水に溶いたものをコーヒー感覚で飲んじゃう。毎日飲んじゃう。
フロイトがコカインを常習していたのは史実らしく、コカイン研究もしていたそうです。
ドラマ中、何が幻覚で何が現実か分からないため、「こんなん製作者のさじ加減じゃん」と途中イライラしてくることもありましたが、回が進むにつれ情報が整理され、全容が見えてくる構成になっています。
また、混沌とした状況を補ってあまりあるキャラクターの魅力によって、最後まで走りきることができました。
魅力的なキャラクターたちの中で、私が一番好きだったのは、退役軍人アルフレッド・キス。ゲオルク・フリードリヒという役者さんが演じています。
簡単に表現するなら、スキンヘッドの眼光鋭いお爺さまです。
とある事情で一人息子を亡くし、その嫁と孫2人を養うため、老体に鞭打ちながら警備隊員として働いています。
とはいえ、実はものすごい腕っぷし強いんですが。
気のいい部下ポールシャッハーさんとの関係も泣けるほど素敵です。
辛すぎる過去を背負った、切ないキャラクターでもあります。
ネタバレになるのでここでは書きませんが、作中いろいろあって、最後は家族を守るため、自分は法の手の届かない闇の世界へと消えていきます。
もしシーズン2があるとすれば、彼はフロイト先生がピンチの時に、法の及ばない世界の暴力装置として助けてくれそう。または敵になるかも。
そんな余韻の残し方でした。
ゲオルク・フリードリヒのその他の出演作はこちら。
あれ、実は案外若い?
そしてヒロインのフルール役を演じたエラ・ルンプフ。
美しくて、狂気的で、魅力的。
若いのに体を張って、目をひん剥いて泡吹いたり、全裸で血塗れになったりして、エキセントリックな霊媒師を演じています。
ストーリー上、医師フロイトと患者という関係性を超えて深く関わっていきますが、最後は自分を取り戻し、フロイトの元を去っていきます。
恋愛という単純な関係性ではないところが、またあとを引く余韻を残します。
エラ・ルンプフのその他の出演作はこちら。
カッコいい役者さん。
主演の二人がインタビューに答えている動画をYouTubeで発見しました。
ドイツ語で何言ってるかさっぱりですが、フロイト役のロバート・フィンスターがかっこいいです。
髭があるなしでこうも違うのかあ。
Netflix、しばらく観てなくて解約しよっかなーと思ってたところでしたが、こういうクリーンヒットがあるからやめられない。
と褒めておいてアレですが、Netflixの字幕って時々、致命的に間違っていることがあるんですけど気のせいですかね?
え?さっきと言ってること、設定が違くね?という箇所が所々ありました。
Netflixで『ドラゴン・タトゥーの女』観てた時も、「彼女はバイブルを熱心に読み・・・」が「彼女はバービー人形と熱心に遊び・・・」になってたし。(全然違う人物像になっちゃう)
レビューとかしてないのかしら・・・。
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