10年前くらいに、アメリカの田舎町を出張で訪れた時、同僚たちと一緒に食事をしたときのことを思い出します。
アメリカ人同僚の一人が、自分はうまくフォークとナイフを使えないという話になり、唯一のアジア人である私を見て
彼女ですら上手に使うのに、私ってば・・・(;´д`)
と言って、笑いをとったのです。
正直なところ、多くの日本人が、そこらへんのアメリカ人より食事経験が豊かで、いろんな国の食べ物や食べ方を知っており、フォークもナイフもスプーンも箸も上手に使えると思うんですが、「箸しか使わない東洋人」という古いステレオタイプがまだここには息づいているのだなあ、と思った記憶があります。
これは日本人が外国人に対してもやっちゃうやつで、「お箸上手ですね!すごい!」って誰しも一度は外国人に言ったことあるでしょう。
うがったことを言うと、「ナイフやフォークよりも、箸は使うのが難しい。ゆえに外国人にとっては、より扱いが難しいはずである」とある種の優越感を抱いている可能性があります。
中華だって和食だって世界中で食べられているこの時代、箸が使えるのは当たり前なんですけどね。
ステレオタイプって、しみついて取れない体臭みたいなもんです。
うっかり臭っちゃってることを自覚して、なるべく人を不快にさせないように気を付けないとな、と、あの食事会のことを思い出すたびに自分に戒めています。
ランキングに参加中。よければクリックで応援してください!